古文が大好きな数学の先生のブログ

大学入試を中心に教育系ネタを更新しています。

小学校教科担任制について思うこと

明けましておめでとうございます

 

さて、今日は入試の話から少し離れて、小学校の教科担任制について思ったことを私目線のQ&A方式で書いていきます。Qの質問はTwitter等のSNSやネットで多く目にした内容をピックアップしてます。

人それぞれ思う所があると思います。私の意見に賛成・反対あるのは承知です。そのような方はぜひコメントください。私の見聞も広げたいと思っています。

 

①教科担任制で教員の負担は減ると書かれている記事がありますが、減るの?

いやいや減らないでしょ。教科担任制になったところで、学校の中での業務量は変わらないですよね?

教員の業務は何も授業だけではありません。
学校で業務をこなす教員の数を増やすという話を私はなかなか耳にしないのですが、結局今の教員の数は大して変わらず、教科担任制にするって話ですよね?

教員の数が増えなければ、教科担任制にしたところで、校内での業務量は今までと変わらないので、1人当たりの教員の業務負担が減るというイメージが私には出来ません。

もし減ったのであれば、それは誰か業務負担が増えた被害者教員がいますよね笑

 

②教科の専門性が高まるの?

これはなんとも言えない。微妙だと思う。
私が知ってる範囲での話になりますが、小学校の先生って文系の先生ばかりじゃ無いですか?別にそれを悪いとは言ってるわけでは無いのですが、今の状況ならば、専門性は高まらない。むしろ混乱する。

実際、私の知ってる小学校では、既にいくつか専科で分かれていて、「学生時代数学できなくて、できないから小学校の教員になったのに」と話す先生が算数専科してましたよ。笑

このような、苦手科目の専科にさせられるという専門性の低い専科の先生が増えても、質は上がらないでしょう。やる気を出して苦手を克服するような先生は皆が皆ではないです。

また、最近は英語の教科化で、英語が出来ない先生が話題になってますが、現実の世界では、なかなか悲惨ですよ。小学6年で、アルファベット書けないし、読めないし、挨拶レベルの英語も話せない子、ざらにいますから。

実際に教員の得意不得意の科目にどれくらいの偏りがあるか分かりませんが、私の感じているように現場の先生が文系の先生ばかりであれば、新たに専門性の高い教員や授業力がある教員を増やさない限り意味はない。

 

③様々な先生と関わることで、子どもと教員の相性の不一致による害を減らせる?

→は⁉︎その害とは何だ?害をなくして子どもは成長するのか?

この考えは親として、人としておかしいと思わないといけません。
言い方変えたら、合わない先生は子どもの害、いらないってことでしょ?

実際に、この考えの延長にあるのが、
今の担任が合わないから担任変えろとか、家の方針に合わないから担任変えろってやつです。最近よくありますよ。

でも、これって冷静になって考えると、こんな失礼で馬鹿げた話はないでしょう?
だって社会に出たら、相性が合わない人、絶対いますよね⁉︎

考え方の違い、生活習慣の違い、そういった様々な違いを知ることが大切だし、相性の合わない人と出会ったときに、その関わり方を学ぶことも学校の役割だと思ってます。永遠に耐え続けろとは言いません、しかし、この人はこういう人なんだなって割り切って接していく練習が絶対必要ですよね?

親御さん、職場で上司・同僚が合わないから変えろとか言います?
お子さんに、うちは〇〇ちゃんの家と違って貧乏だから、親を変えたい。〇〇ちゃんの家の子になるって言われたとき、どう返事するんですか⁉︎

社会に出て通用しないことを小学生だからまだ良いといって簡単に許すから、人間関係の練習をする機会もなく大人になってしまった子どもが、社会に出てつまずいたり、社会不適合者とか言われたりするようになるんでしょう。

これは子どもの意見の尊重でも、子どものためでもありません。

子どものうちは許されるという言葉の意味を履き違えた悪い例だと思います。

 

じゃあ結局どうしたら良いの??

私の考えは、学級担任の先生から授業から全て外した上で学級担任制と教科担任制の併用。

担任の先生は教室全般の仕事(子ども達のことを含む)と専科の先生のサポートを行う。もちろん日中はずっと教室内で子どもと常に行動。

専科の先生は学年をまたぎ、担任と子どもの情報交換をしつつ、授業をする。もちろん授業準備や、個別のサポートを検討する場合は専科の先生がメインで対応。

この方法のメリットは担任が常に子ども達と行動するため、いじめの抑制、早期発見にも効果が期待できる。休み時間も一緒に過ごすため、些細な遊びからいじめに発展するようなことを防げるかもしれない。また、これは中学・高校でも有効です。

ただ、この方法ではかなり教員を増やす必要があるので、人件費はかなりかかりますから、実現はゼロに等しいかと思います…

 

大学入試古文 読解のコツと解き方

古文が得意な人・好きな人は絶滅危惧種ですよね。
大半の人は苦手・もしくは嫌いです。普通という人も結構いない。

そういう自分も元々は苦手でしたが笑
研究に研究を重ねて得意科目にし、センター本番で満点をとりました。

センター直前ということで、残り1か月、以下のことを実践してみてください。

似たような記事を以前書いていますので、重複するところもあるかと思いますが、以下、解き方の流れ・コツ・重要なことを説明します。

リード文の活用

リード文をサラッと読む人がいますが、これはダメです。

リード文は何のためにあるのですか?
これが分からないようでは、まだまだ国語の問題というものを理解出来ていません。

国語の問題を作るときにはもちろん元々ある長い文章を持ってきますよね?

源氏物語であれば、54帖(簡単に言えば54話)あります。その中の本当にごく一部を持ってきて問題にするわけですから、1話完結で問題が作られるわけではありません。

問題では話の途中から読ませるわけですから、それまでに誰が出てきて、どんな人間関係で、何が起きたのかが分からなければ、先の内容なんて理解できません。
だから、リード文があるんです。

リード文には「いつ・どこで・誰が・どんな状況で・何をしているのか」
という、場面の状況や登場人物、人物関係が書かれています。
言い換えれば、リード文は作問者がくれたヒントです。

これをムダにするのは非常にもったいないことですよね。

主体判定

リード文を読んで、いよいよ登場人物と状況が分かったら、問題文を読みます。
その際には、人名等に注意しましょう。

以下は主体判定をおこなうポイントです。

①(人名)、~

(人名)、~と文章が始まっている場合、“~”の文の主体は最初にあった(人名)さんです。「(人名)さんが・・・」と訳していきましょう。

②接続助詞の「て」や「ば」

よく、「~て、」のあとは主体が変わりにくいよ、とか、「(已然形)ば、」のあとは主体が変わりやすいよとかよく言われますよね?

それを覚えてもいいでしょう。
しかし、もう一歩踏み込んで、
(言う系動詞の已然形)+ば、」の後は変わります。
「(思う系動詞の已然形)+ば、」の後は変わりません。
※言う系動詞とは尊敬語等の表現(のたまふ等)も含む。

それ以外のおおまかな動詞は英語でいうgive型動詞とbuy型動詞と同じ考え方で考えてみてください。

相手が必要な動作であれば、直後で主体者が変わります。
そうでなければ、直後で主体者は変わりません。

ちなみに「言う系動詞」は単に言葉を発するわけではなく、相手に問いかけたり、相手の応答を待って言葉を発するので、直後に相手が出てきます。

知らない単語への対応

基本的に、問題に問われていなければ、実はあまり神経質になる必要はありません。

しかし、読む上での不安を取り払う方法としては、プラス・マイナスで判断するということです。

動詞が分からなくて困るということはあまりないのですが、実際に読んで困るのは「形容詞」の扱いですよね。

例えば、
奥の方は暗うものむつかしと、女思ひたれば、…という文

読み進めていく上では、奥の方は暗いわけだからマイナスかな?と推測し、
「奥の方は暗くて(よくない)と、女は思っているので、…」と、“むつかし”の部分を“よくない”といった具合に、ひとまずは良い評価をしていないと思って読んでいきましょう。

実際の意味は(気味が悪い)という意味ですが、上記のような解釈で何ら問題ありません。

もちろん単語の意味を知っているに越したことはないですが、センターレベルであれば、選択肢から選べばよいので、選択肢でマイナスの意味になる語句があるやつを選ぶだけです。

たった1語の重要性

先ほどの話に似てくるのですが、受験生の皆さんがよく間違うのは、選択肢の語句の受け取り方の間違いです。

よく指導で話すのですが、古典も国語である以上、語学です。英語と同じように単語帳などを使い正しい意味をおさえないといけません。

そして、語学のテストである以上、言葉ひとつひとつ大切に解釈しなければいけません。

それが分かる例を示します。

2003年センター本試から問1解釈の問題です。

問:かきくらされ給ふ

1)むなしく時を過ごしていらっしゃる
2)悲しみにくれていらっしゃる
3)感涙にむせんでいらっしゃる
4)部屋にこもりきりでいらっしゃる
5)心に描き続けていらっしゃる

 

答えは2ですが、3を間違えて選ぶ受験生が結構多い。

受験生の思考では、本文、棒線部の前後から、「耐えられない」という表現や「おしぬぐう」という表現を見つけ、「涙」や「泣いている」と解釈します。

そして、棒線部の「かく」に戻り、泣いて目をこする情景をイメージするのでしょう。
それは、いたって順調な受験生の思考です。

しかし、その後が問題なんです。「涙」にひっぱられすぎて「感涙」という選択肢を選んでしまう。

でも、ここでしっかり考えてください。感涙って、悲しいという意味だけではないですよね?

嬉しくて流す感動の涙も感涙です。

感涙とは、“深く感じて流す涙”という意味ですから、感涙という言葉だけで悲しいも辛いも、嬉しいも、表せてしまう言葉なんです。

こういういろいろな受け取り方ができる選択肢は答えになりません。

 

無意識の主観が解釈の敵

これもよくあるのですが、自分の主観(感性)を入れて読んでしまい、文章に忠実に答えるのではなく、勝手に物語を作ってしまい間違えるパターンです。

よく、読めたつもり、出来たつもりが蓋を開けたら全くダメだったっていうアレです。

次の質問の答えを考えてみてください。

問:3人兄弟、もしくは3人姉妹を多いと思いますか?少ないと思いますか?どう思いますか?

 

多い、少ないで答えられた人、完全に主観に侵されてます。

一人っ子からしたら3人姉妹は多いと感じるでしょう。

しかし、5人兄弟の子からしたら別に多いとは思わないでしょう?

だから正解は、人によるが正解です。

つまり、一人ひとり育った環境が違うので受け取り方は他種多様なんです。その人にとっては普通のことでも、別の人からしたらそれは普通じゃない。

センターは55万人受けるんですから、受験生一人ひとりの主観に左右されない問題が作られてます。本当に良く出来た問題です。

だから、文章を読むときは理解しようとしない、その物語の世界にのみ込まれないように、俯瞰して、冷めた視点で読む技術を身につけるのも重要です。

 

最後に

選択肢の吟味の仕方、コツは他にもたくさんあるのですが、かなり長くなりそうなので、ここら辺で止めておきます。

受験勉強で困った方、話を聞きたい人、センター解説や詳しく相談を受けたい方はコメントどうぞ。

可能な範囲で対応しますよ。

中堅大〜難関大受験者に必要な古文単語に対する捉え方

イントロ

個人でやってる学習塾で高校生の指導をしています。

今日は中堅大〜難関大受験をされる受験生が私立一般試験や国立二次試験で知っておくと良い古文単語の視点です。

 

私自身は理系で紆余曲折あり、センター試験は何度か受けましたが古典は全て満点です。

記述の模試なんかでも満点の経験があります。

 

私自身がしていた勉強のやり方。また、講師として指導をしていく中で、様々な大学の過去問を研究する中で感じ、普段受験生に求めている点です。

 

※こちら、少しでもたくさんの受験生の参考にしてもらい、前向きに目標達成ができるよう始めたブログです。

当方、学習塾で働いていますが、その塾の集客目的、営業トーク等はない難関大等受験生に必要なリアルで妥協ない意見です。

 

古文単語の扱い方

必要な単語量

以前のブログでも書いたかと思いますが、センターで高得点、二次でもそこそこの点を取るのに必要な古文単語の数は理系400語、文系600〜700語は最低ラインです。

これは早く頭に入れましょう。

ここまでは準備段階です。

 

古文単語の逆引き能力を確認

頭に単語が入ったら、それを逆引きできますか?

例えば、"きよらなり"の意味は?と問われたら、"美しい"が正解ですが、"美しい"の意味の古文単語は何ですか?と問われたら答えられますか?

正解は"きよらなり"、"きよげなり"、"ゆうなり"、"なまめかし"、"うるはし"などです。

 

まだありますが、これくらいすぐにパッと出る子は案外少ない。むしろ、地方国立大志望でもなかなかいませんね。ただ、旧帝大を目指す子の中にはボチボチいます。

 

古文単語のニュアンスの違いを確認

ちなみに、先ほどの上の単語は女性の美などに関してよく使われる表現ですよね。

これらのニュアンス違い分かりますか?

ニュアンスの違いまで説明出来ると、単語に関してこちら側から言うようなことはほぼありません。

 

きよらなり→第一級(最上級)の美しさを表現

きよげなり→"きよげ" の "げ" は "〜風"という意味です。つまり、きよらなりまではいかないが、近いかなというニュアンスで、第二級の美しさです。

ゆうなり→上品な美しさ

なまめかし→字の通り"生"です。つまり、若々しいフレッシュな美しさ。

うるはし→きちんと整った美しさ。

をかし→明るく知性的な美しさ、客観的に評価する言葉として可愛らしい。

うつくし→小さいものや幼い子の可愛らしい

らうたし→幼くあどけない可愛さ

 

これ、全てどの単語帳にも必ず載ってる超重要単語です。同じような意味でも微妙にニュアンスは違うのです。後半二つは大人の女性ではなく、子どもやまだ若い女性によく使われます。

 

"をかし"なんかはたしか、2004年センター本試験で可愛らしいという意味で問1で出題されています。普段、をかしを可愛らしいとは答えないので悩んだ方もいるでしょう。

 

ニュアンスを理解する利点は、話の内容から情景が浮かびやすく、理解しやすくなるんです。

内容理解が深まると、それが文章を読む上で保険となったり、記述ではピンポイントで解釈問題などが書けるようになります。

 

文章読解&語句問題での古文単語の扱い方

形容詞を理解する

文章を読む時のコツにもなります。

大概の受験生が古文を読む上で困るのは形容詞、形容動詞ですね。

特に、形容詞なんかは単語の中で主観(心情)を表すことができる語句です。

 

例えば、現代語でも、可愛いという形容詞はその言葉の発し手の主観が現れます。

友達どうしでもこんな会話ありませんか?

Aくん「はるなちゃんって可愛いよね〜」

Bくん「え〜そうかな?かんなちゃんの方が可愛いくない⁉︎」

こんな会話ありますよね?

つまり、"かわいい"という評価基準は人によって異なりますから、発し手の主観が現れるのです。

もちろん古語になっても同じですよ。

 

プラスとマイナス2択で分ける

この節は文章を読む上でのコツになります。

上でニュアンスの話をしましたが、文章を読みながら、全て毎回ニュアンスの違いを意識して読んでいては、時間が足りません。

また、入試問題たるもの知らない単語が出てくるのも当然。

 

こんな時、対処法があります。

特に形容詞なんかでは結構な力を発揮します。

形容詞は上の節で書いた通り、主観を表します。主観とはその発し手の評価ですから、その発し手が良い評価をしているのか、悪い評価をしているのかを判断すれば良いんです。

 

分からない単語の前後のつながりから、ひとまず悪く思ったのか、良く思っているのかを判断し、読み進めていけば、つまずくことなく、文章は読めていきます。

 

動詞の場合もその動作が、前と後でどのような結果につながるかを考えて、推測してください。前後で話が良い方向に向かっていけば、ひとまず、今までの流れでプラスになるような行動をしたんだな、と、軽く解釈してください。

 

プラスかマイナスか、良く思っているのか悪い思っているのかを考え読み進めるのと、分からないからと飛ばして読むのとではどちらが精神安定します?

分からない〜ってなった時点で時間制限の厳しいセンターなんかでは、焦って精神崩壊、平常心を保てなくなり、受験終了です。

 

プラス・マイナスに加え不等式の視点

良い評価、良い行動をプラスの方向、つまり正の方向

その逆、悪い評価、悪い行動をマイナスの方向、つまり負の方向

 

このように考えると1つ忘れてません⁉︎

そう、正でも負でもない数"0"です。

 

例えばどんなものがあるか。

"よろし"や"わろし"です。


1つずつ見ていきます。

・あし・・・悪い

→マイナスです。つまり、x<0

・よし・・・良い

→プラスです。つまり、0<x

 

これらは簡単です。

しかし、次はどうでしょう。

 

・わろし・・・よくない、普通以下だ

→0を含むマイナスです。つまり、x≦0

・よろし・・・悪くない、普通だ

→0を含むプラスです。つまり、0≦x

 

ここではさりげなく±0が含まれるんです。

これがなかなか厄介。だから、不等式で考えるんですよ。

よろしを"悪くない"とだけ覚えているようではなかなか"普通"の訳は出せません。

 

以前どこだったか忘れましたが、有名私立の一般試験で、よろしの訳を選ぶ問題が出題されていたものを解いた記憶があります。

後からその問題は意外にも正答率が低かったと聞いたことがあります。

 

私立の語句問題は捨て問もありますが、合うならば合うに越したことはありません。

 

最後に

 

どうでしたか?

単語に対する意識が少しは変わりましたか?

古典も国語。英語なんかと同じ語学である以上言葉1つ1つを大切にしなければなりません。とにかく単語です!

英単語4500語とかを派生語やイディオムと一緒に覚えるように、古文単語は細かいニュアンスを意識して1つ1つ注意深く見ていく必要があると思ってます。

 

私の受験時の古文単語帳は古語辞典でした笑

単語帳を4〜5冊やると単語帳に書いてる単語で分からないものがなくなって、欲が出てしまい古語辞典が単語帳になりました。

その頃にからでしょうか。古文の問題を解くのにも、現代文以上にスラスラ理解して読めるようになり、選択肢、記述で悩むことはなくなりました。センターレベルの問題は15分かからず解き上げ、友達にも解説ができるようになってました。

 

これと同じことを皆さんにやれとは言いませんが、とにかく単語です。

1つ1つの単語を注意深く大切にして、受験勉強に当たってください。

 

何か相談等あれば、コメントどうぞ。

お待ちしております。

センター試験国語8割確定!!攻略のコツ教えていきます①

昨年度、私の指導した生徒のセンター試験国語の結果です。
最高180超え、平均160超え、最低点140以上となりました。

最低得点の子でも7割はしっかりと越えていますから、十分ではないでしょうか。
地方の国公立大であれば困ることはありません。 

今回はセンター試験で高得点を取るコツということで、私が普段の指導でどのようなことを指導しているかを少しずつ紹介していこうと思います。

 

ⅰ)センター試験国語攻略に必要な力

いきなりですが、センター試験国語で高得点を取ろうとする皆さんに質問です。

センター試験国語で高得点を取るために何が必要だと思いますか?

 

よく出る答え「読解力」もちろん違います。

 

また、学校で生徒が先生に同じ質問をして返ってくる答えは

 

「焦らずに、しっかり正確に読むこと。」

 

ありきたりな答えすぎて「は?」って感じです。

ちなみに、こんな質問をする生徒は問題をしっかりと読んでいるはずです。

 

では何が必要か、

 

それは「間違い探し」「検索力」です。

 では、1つずつ見ていきます。

①「間違い探し」

これはセンター試験国語の問題形式を見てもらえれば分かります。
複数の選択肢から正解を一つ見つけますよね。

では、質問:正解と不正解の選択肢の違いは何ですか?

 

そこがしっかりと分からないと間違いを選んでしまうのです。
だから、必要なのは「間違い探し」なのです。

では、正しい選択肢と誤った選択肢の違いをどうやって見つけましょうか?

 

コツはポイントを絞ることです。

 

例えば、一卵性の双子のお友達をイメージしてください。
交互に3秒ずつ見て、2人の違いを言いなさいと言われれば、一卵性の双子だと見分けがつきませんよね?

しかし、見るポイントを絞ってみるとどうでしょう。

例えば、“目”に注目してまた交互に見てください。
すると、姉の方は一重だな、妹は二重だな、と一見そっくりな双子でも明らかな違いが見えてきます。

 

センター試験国語の選択肢もこれと同じなのです。何年度分か過去問を引っ張ってきてみてください。解かなくて結構ですので、選択肢を見てください。

すると、各問題、選択肢の構成、字数までもがほぼ一緒ではないですか?

 

だから、そっくりなものの中からそれぞれの違いを見つける「間違い探し」が重要になるのです。

この間違い探しを「選択肢の吟味」といいます。

これが無意識のうちにできるようになれば8割得点までもう少しです。

 

②検索力

②検索力とはいわば、“ウォーリーを探せ”みたいなもの。

①の間違い探しで、選択肢の違いがわかれば、もう半分以上解けたようなもの。

本文の中から解答の根拠になる部分を見つけ出しましょう。

そこに、書いてある文と同じことが書かれた選択肢を見比べるのです。すると、同じことが書かれた選択肢が分かります。

 

大問の最初に「次の文章を読んで後の問いに答えなさい。」とありますよね?

これは、あなたの意見や経験は不要!とにかく文章を読んで分かったことを指示に従って忠実に答えなさい。という意味。

 

2次試験だと受験者の考えを問い、意見を書かせたり・・・

というような問題がありますが、センター試験はあくまでもマーク。

聞かれたことにしっかりとマッチする選択肢を選ぶだけ。

 

 

とにかく、書いてあることに沿って引っ張ってくる練習を積みましょう。

国語のテストの点数に波がある子の原因と克服方法

ようやく夏期講習が終わり、ひと段落ついたため久しぶりの更新です。

 

今日は、毎年、生徒や保護者から相談を受ける国語の点数の波について。
学生はもちろん子育て中の方にも読んでもらうと参考になるかもしれません。

 

よく、学校の先生に国語の点数で相談して返ってくる答えは大概が、
・しっかり落ち着いて、よく読んで答えたら良いじゃん!
聞いた側からしたら、いや、読んどるわ!ですよね笑
私もそんな経験があります。

 

今日はこんな話。

 

国語の点数に波が出る原因

簡単に見ていきましょう。

①内容を理解して解こうとする。

出来たつもりだったのに取れなかった。

逆に、思っていたより点数が取れてた。

こんなことがよくある子達は大体コレ。

 

考えても見てください。
その国語の文章を書いた人は誰ですか?
その文章のテーマにある程度精通した評論家や専門家、はたまた研究している大学教授なんかが書いているでしょう?

何十年もその分野について勉強して書いた文章。もちろん独特な専門用語もあったりしますが、そんな文章を大学受験生を含む高校生以下の子達が正確に理解して問題を解くなど僕は難しいと思います。

もちろん、生徒達をバカにしているわけではありません。私でも、経済や建築分野など聞かれてもよく分かりません。だって専門ではないんですから。 

②そもそも文が読めていない

中学生や特に小学生に多いかな。
音読させたらすぐ分かる。
読むのに時間がかかったり、変な所で文を切ったり、助詞が飛んだり、読み換えて読んだり。 

こんな読み方をする子に国語で高得点取る奴はいない

こんな文章をまともに読めない子にテクニックだ解き方だなど、本当に無意味。解く以前の問題だから、こんな読み方をする子は相当に焦らないといけない。

ちなみに、高校生の中にも読めない子が多い。

近年、音読の重要性を理解していない学校の先生が増えてきたのかなと感じる。学校の先生による差が本当に激しいのだ。

皆、分かりやすい授業にばかり目がいって、もっと根本が抜けてる気がする。私らなんかと同じように子ども達をなんとかしてやりたいと思ってやっているとは思うのだが…

例えるなら、カレーを作るときに、子ども達は作る前、材料を揃えたり、野菜を切るような下準備がろくに出来ないのに、かくし味だの、火加減だのを分かりやすく教えられているようなもの。こんなので美味しいカレーが作れるだろうか?

対策

①はどんな文章が来ても同じ読み方をするということ。

感情を入れたり、自分の中に落とし込んで理解して読もうとしてはいけない。

つまり、無理やり分かろうとして解いてはいけないということ。

分かろうとする必要がなければ、文章の分野の好き嫌い問わず、分かる文章も分からない文章も常に一定の読み方で解くことができる。

だから、とにかく頭で理解しようとせずに、どこに書いてあるかを探し、書いてあることに忠実に答える練習をすること。

 

たとえば、「A=B」といわれたら、そこに、「なんで?どういうこと?」という感情を持ってはいけない。「A=B」と言われたら、「A=B」で、「へ~そうなんだ~」というスタンスで読むこと。何でそうなるかの理由は「だって、ここにそう書いてあるからそうなんだよ。」と理解しなければいけない。

 

ただ、この練習は最初はすごく難しい。しっかりと取り組めば大体平均して2~3か月ほどで点数に現れてくる。

今までの生徒も最初は苦戦していた、「理解しないで読む? そして解くって…??」といった感じ。ただ、これが慣れてくると、「なんというか、冷めた目で読むというか、俯瞰して読む感じ?先生の言うことが分かるようになってきた」というような感覚になるのだ。

そして、これがさらに成長すると、「俯瞰して問題を解いている自分を俯瞰して解いてる。

 

実は、この感覚がすごく大切で、よく、先生などが、様々な捉え方で、問題を解いたり、思いつかないような解法で問題を解くことができるのは、この俯瞰した捉え方で問題を解くことができているからじゃないかと思っています。

俯瞰して読んでいるからこそ、視点が狭くならず、いろいろなことに気づくことができる。

逆に解くことにいっぱいいっぱいになっていると、普段解ける問題で変なミスが出てしまったり、気づきにくくなるんです。

ある意味、俯瞰とは心の余裕、問題にのめり込みすぎないと思ってもいいかと思います。

 

 ②はまずは音読から始めましょう。

決して恥ずかしいことではありません。

特に、古文や漢文なんかが苦手な人は原文のままの文章を音読しましょう。
最初に訳を頭に入れて音読するようにすると、今読んでいるところがどんなことを言っているのかが薄っすら分かってきますよ。音読だけなら普通に2~3分でできます。
これを毎日やるのです。日々の勉強の最初にルーティーンとして入れましょう。

読む文章は1週間同じ文章でも構いません。身についてきているか不安な人は時間を計ってみてください。だんだん早くなっていくのが分かると思います。 

 このとき、無理していきなり問題を解こう解こうとしなくてよいです。
最初は意味云々よりもすらすらと読めるようになること。文章を読むことに抵抗をなくすことが重要です。

 

いかがだったでしょうか?

何か相談等ありましたら、コメントどうぞ。
すぐに返信ができるか分かりませんが、できるだけ返すつもりです。

後々は最後のセンター試験について高得点を取れるように、どんな対策をしていくと効率的かを書いていこうと思います。
大好きだったセンターが終わるというのは何とも寂しいものです。

共通テストとも仲良くなれるかな・・・