古文が大好きな数学の先生のブログ

大学入試を中心に教育系ネタを更新しています。

子どもをダメにする親と子どもを育てる親②

今日は前回と似ていますが、中学生の勉強に関することです。

こういうご家庭が私の実体験からも最近多くなった感じがします。
何かしらの育児・教育本にでも書いてあったのでしょうか。

今回は賛否両論あるかもしれません。
ここで、ゆっくりと考えるきっかけにしてみてください。

この関わり方していませんか?

ある子の例

勉強に関して、小学校の時から、親の言うように、これは覚えるもの、これは手を動かして考えるものと、勉強をさせられた子がいました。本屋で買った問題集も現学年のものに合わせて取り組ませ、お母さんが全てチェックして、出来具合に応じて対策をしました。中学生になり、テスト期間に入ると、親が子供の学習計画を作り、進捗の確認、テスト範囲の問題集・ワークから覚えられたかどうかのテストを子どもにさせていました。

すごいお母さんですよね。
それを聞いて、私は最悪だと思いました。
この子どもは今まで自分で考えて勉強をしたことがないんです。これほど恐ろしいことはありません。

なぜなら、自分で工夫して経験したこと、失敗から学んだ経験、成功から学んだ経験は当然持ち合わせていませんし、ましてや、新しいことを始める時、行き詰まった時にどのように考えればいいか、どう乗り越えればいいか、自分で考え、実行した経験がないんです。

こういう関わり方をすると、小学生・中学生の頃はいいですよ。しかし、子どもが親の手から少しずつ離れていく時がきます。もしくは、親が勉強見るにしても限界があるときが来ますよね。

途中で親の限界が来たとき、その途端に子どもは今まで敷かれていたレールを失うわけですから、今後はどうすればいいのか分かりません。今まで自分で乗り越えたこともないので、乗り越える方法も知らないのです。
一方の親御さんは、限界が来た頃から急に変わります。
いつまでも甘えないとか、自分で考えなさいといった、急に放任主義に変わるのです。

その結果、子どもは無気力でやる気がない人間になっているか、指示待ち人間になるか、グレるかです。

だいたい、上記のような親御さんが通塾を検討するのは、成績や親子関係がうまくいかなくなってきた時ですね。

しかし、これを塾で改善するのは厳しいです。かなりの時間がかかりますし、最終的にはずっと変わらないこともあります。なぜなら、手取り足取りやった期間は約10年、通塾回数、時間で考えると微々たるものだからです。

上のような関わり方をしている場合は、今だけでなく、子どもが就職するまでずっと親自身がレールを引かなければなりません。それができないのであれば、始めからするべきではありません。