古文が大好きな数学の先生のブログ

大学入試を中心に教育系ネタを更新しています。

子どもをだめにする親と子どもを育てる親

今日は少し刺激的ですが、今まで指導してきた子どもを見て感じた
子どもをだめにする親と上手に子どもを育てる親の違い
について、私の感覚で書いてみます。
好評であれば、少しずつシリーズ化も検討していきます。

この中には、子どものために親が良かれと思って無意識にやってしまっていることがあると思います。ぜひ振り返って、今後に生かしていってください。

もちろん以下はこれまでの経験例です。

この関り方は有効か??

子どもがやっている宿題プリントや問題集、毎回正解するまで何度もやり直しさせる

これをされているご家庭のお子さん、高確率で勉強嫌いになります。
理由は簡単です。
間違えるたびに嫌な思いはたくさんしますが、その割に、成功体験は1度だけだからです

ちなみに、これを言うとこのような親御さんがいらっしゃいます。
「何度もトライ&エラーをしてやっとの気持ちで成功の嬉しさを感じる。それが本当の成功体験でしょう。」と。

しかし、それは勉強が最初から好きな子だったら抱く気持ちです。

嫌いな子からすると、これを散々繰り返しさせられて、やっとできたとしても、その後子どもの中に残るものは「算数は嫌い」だとか、「もうやりたくない」という気持ちばかりです。
達成感があったとしても、それは、解けたことへの達成感ではなく、今日の苦行が終わったことへの達成感なのです

ちなみに、この”間違いを何度も繰り返す”という勉強は良いことのように見えますが、場合によっては、デメリットに働くこともあります

最大のデメリットは、自信を失う可能性があることです。
何度も間違える→苦手意識が芽生える→その教科全体に広がる→その教科が嫌いになる

こんなサイクルを生じさせてしまうこともあるのです。
それこそ極端な例で、
東大の数学の過去問を解いて、何度も同じ間違いをしてしまい数学を苦手だと感じている子がいたとしましょう。

これを聞いて、数学が苦手だと思いますか??笑
そもそも東大の数学にトライできているんだから、数学のレベルでいえば、かなり高いレベルにあると思いませんか?

人間の不思議な所は、1度苦手だとか出来ないと思い込んでしまうと、その途端に思考がストップして本当にできなくなるんです。

終わった後、落ち着いたときにさらっと解けたということはよくあることですが、これは、苦手意識から、思考がストップした証拠なんです。

だから、受験の時や試験の時は、出来ないとか、苦手だという心情は極力持たせない方が良いんですよ。

だとすると、間違えた問題があったときに、今繰り返しやった方が良いところなのか、今はさらっと流して後から振り返ってやり直せばいいのか、しっかりと吟味する必要があるわけです。

自分で判断できない場合は、餅は米屋、学校の先生や塾の先生に相談してみると良いかもしれません。